アレルギー性鼻炎は難治性?

 病院で花粉症は治らないからと言われて、がっかりしたことがある方もいらっしゃるかもしれません。これはある意味本当ですが、必ずしもそうとも言えません。

 アレルギー(花粉症も含めて)は遺伝的な素因(つまり生まれつきの原因てことですね)と生後育った環境によって、発症が決まると言われています。

 

 遺伝的な面として抗原(アレルギーを起こす物質のタンパクの一部)を認識する時に関係するHLA(主要組織適合抗原)という分子の型が挙げられます。スギを含む花粉症の患者さんの中に、特定のHLA分子をもつことがわかっています。HLAはアレルギーの原因(アレルゲン)を認識する際に必要なものです。したがって花粉をアレルギーの原因として認識しやすい人が存在するというわけです。

 

 しかしこれだけで花粉症になるわけではありません。スギの花粉に出会わなければ花粉症の症状の発症は少なくなります。例えば北海道にはスギの樹はありませんから、スギ花粉症はありません。(もっとも代わりにシラカンバという花粉症があります)ですから生後の住環境が花粉症を発症するかの大事な要因になります。

 

 大切なことは花粉症の原因となる、花粉そのものの量の地域による違いでしょう。スギ花粉症の場合、最近は東高西低と言われ、東日本の方が花粉の量が多くなっています。西日本特に九州など以前よりスギの木の数が減ったり、樹齢が上がって花粉が減っている処でも、スギに似た構造の花粉をもつヒノキによる春の花粉症が増えつつあります。

 

  花粉飛散を少なくする品種改良も進んでいますので、将来的にはスギ花粉は減っていくでしょうが、花粉症の方には辛い日々が続きそうです。

 

 確かに体質的なことを治すことは難しいのですが、日常生活の注意をまもって頑張りましょう。

 

 免疫療法というアレルギー反応を起こしにくくする治療があります。これは生体の免疫反応を変化させる、いわば体質改善の治療です。