舌がん

こんな症状の舌のできものがあれば、早めの受診をおすすめします。

 

1. いつまでも治らない痛みがある

2. 全体もしくは一部が硬くなっている。  ただしあまり目立たないこともあります

3. だんだん大きくなってくる

 

  小さいものであれば、腫瘍の部分を手術で周囲を含めて切り取るだけですみます。

あるいは、放射線治療で縮小させるという選択もあります。しかし、潰瘍を作るようなタイプのがんでは、放射線の効果が弱いこともあります。

 

   腫瘍が大きい場合は、化学療法と放射線治療で腫瘍を小さくしてから手術を行います。舌に分布している動脈の枝に、小さいカテーテルを、耳の前や、太ももの付け根の動脈から挿入し、抗癌剤を直接動脈に注入する動注療法も行われます。

 

  リンパ節への転移が疑わしい場合、もしくは転移がある場合は、首のリンパ節を周囲の組織と一緒に摘出する手術も行います。

 

   舌や口腔の腫瘍は小さいうちであれば、切除して断端を寄せる手術で済みますが、大きな腫や口の底の部分にかかっている腫瘍では、切除後の欠損部分が大きく、胸やお腹の筋肉と皮膚を移植して、その欠損部分を埋める再建手術が必要になることがあります。

 

 舌を切除することで口の中で食べ物をかんだり飲み込みに影響が出ますので、お食事に制限がかかったりすることがあります。また舌を使った「ら行」や「た行」の発声がしにくくなります

 

 がんが舌の後方にできると、場合によってのど(喉頭)も一緒に取る必要があります。この場合は、声帯で声を出すことができなくなり、永久気管孔といって首の前に呼吸用の穴が残ります。但し声を出す方法はいろいろありますので、言葉が話せなくなるわけでは決してありません。喉頭がんの項もご参照ください。

 

  やはり小さいうちにがんと診断し、早めの治療を受けることがやはり望ましいと思われます。また若い人にも起こるがんです。若い人の場合、進行が早いケースもありますので、早期の診断が大切です。