鼻骨骨折

原因と症状

 野球のボールが当たった、スポーツ中に他人の肘がぶつかった、あるいはボクシングで鼻を殴られた等、鼻骨の骨折は珍しくありません。寝ているときに、家族の肘や足がぶつかって、骨折することすらあります。

 

   外観の変化(鼻の変形)、鼻詰まりの悪化、痛み、腫れが問題になります。

 変形については、受傷直後は腫れが強いため目立たず、翌日以降に、鏡で見てみたり、周りの親しい方に指摘され、気づくことが多いようです。

 受傷後、どちらかの鼻詰まりが強くなっている場合、中の鼻中隔(左右の鼻の間の仕切り)が曲がっている可能性があります。

  こうした場合、整復が必要になってきます。

 

   一方で、外観上は異常なく、鼻通りも良いような鼻骨骨折の場合、そのまま自然経過を見るということもあります。

 

 


 この方は、スポーツ中に相手の肘が鼻の左側にぶつかりました。鼻出血がひどく受診されました。

 CTでは、鼻骨に小さい骨折線があり、右側に若干鼻骨がずれています。しかし、外観上、変形が目立たず、鼻詰まりの症状もないため、経過観察となりました。