がんは腫瘍の大きさによって4段階に分類されます(T分類といいます)。治療法にはその施設によって多少の差がありますが、一般的にはT1,T2のがんについては放射線治療あるいは放射線治療+化学療法が行われます。小さいものでは、周囲粘膜を含めて、レーザーで腫瘍を切除焼灼する手術を行うこともあります。
放射線は同じ場所に当てられる量は決まっています。そのため不幸にも再発してしまった場合は、外科的治療になります。小さいものであればレーザーを用いた手術、少し大きい物になると部分切除術、あるいは進行している場合は喉頭をすべて取る喉頭全摘術が行われます。
T3は声帯の動きが悪くなった状態で、T4は喉を形作る軟骨の外まで腫瘍が広がっている状態です。こうした場合は手術が選択されます。患者さんの希望やがんの状態によっては、手術を選択する前に、まず抗癌剤や放射線治療を行う場合もあります。
多くの場合、喉頭をとる手術を行います。また周囲のリンパ節に転移を起こしていると、頚のリンパ節を広範囲にとる頸部郭清術を一緒に行うこともあります。
喉頭をとってしまうと、いわゆる普通の発声法で声をだすことはできませんが、代用の発声方法はいろいろあります。代用発声で、仕事をふくめた社会復帰をされている方も多くおられます。