耳垢は外耳道の皮膚が古くなって入れ替わるときの残骸や、空気中のホコリやゴミが元となって出来ます。どんなにきれいにしていても新陳代謝がおこる以上、必ず耳垢は溜まってきます。
耳垢は柔らかいベタベタしたもの(いわゆるじゅる耳とかベタ耳)か乾燥しているかのどちらかです。ちなみに耳垢がベタベタしているか、乾いているかは、健康には全く関係ありません。
遺伝性があるといわれ、また人種によっても差があるとされています。皮膚の分泌腺の数や分泌液の粘度の違いなどが関係していると考えられます。あるいは環境(空気のきれいなところと大都会)にもよります。
しかし、じゅる耳、ベタ耳は、耳掃除がしにくく、綿棒でとってもどうしても取りにくいこともありますし、下手をすると奥の方へ押し込んで鼓膜に蓋をしてしまうこともあります。
決まった答えを言うのは難しいと思いますが、耳垢は生理現象として必ずたまります。その一方で耳垢が自然と耳の外にこぼれ落ちてくることもあるといわれます。耳そうじ不要論をいう方もおられるくらいです。
しかし、実際は、じゅる耳のような湿った耳垢や、耳の中の壁にこびりついて出てこない耳垢もあります。やはり適度のお掃除は必要かと思いわれます。目安としては2週間〜1ヶ月に1回位でいいのではないでしょうか。
簡単に言うと乾いた耳垢には耳かき棒、湿った耳垢には綿棒がいいかと思います。皮膚の弱い赤ちゃんや子供さんには耳かきより綿棒が適しています。
耳かき棒は壁にこびりついた耳垢も綺麗に取ることができますが、力の入れ具合によって、皮膚を傷つけてしまいます。また湿った耳垢を耳かきで取るのはかなり難しいかと思われます。
綿棒はいろいろな太さ(大人用と子供用)やいろいろな形(ストレートなものだけでなくでこぼこしたもの)、表面に粘着性の薬剤がついており耳垢をくっつけやすくしているものなど、種々売っています。
耳の穴に対して大きすぎる綿棒では、耳垢を奥まで押し込んでしまうだけということもあります。また湿った耳垢は綿棒でも取りにくいことがあります。
湿った耳垢や、硬くなった耳垢は、オリーブオイルを少量綿棒につけてお掃除されると、取りやすくなることもあります。