鼓膜穿孔-耳かきは手の届かないところに

 鼓膜は意外なことで傷をつけてしまいます。耳かきや綿棒を自分で使っていて傷をつけてしまう場合がほとんどです。他にもスポーツ中に、他人の身体が耳にあたったり、水上スポーツでの水面への転倒などで、鼓膜を損傷するケースもあります。

 

 子供さんの場合、綿棒を耳に入れたまま、転倒や、子供同士でぶつかってしまい、綿棒で鼓膜を損傷してしまいます。

 綿棒や耳かきが手の届くところに置きっぱなしにしてあれば、子供さんも、つい耳に入れてしまいたくなってしまいます。耳掃除の道具を、子供さんの手の届くところにおいておくのは、避けなくてはなりません。

 

 大人の方の場合でも、ご自分で耳掃除をしている際に、近くにいた子供さんがぶつかって来る場合もあります。 

 私が診た患者さんはもっと怖いケースもありました。眠っておられたお母さんに、小さい子どもさんが、近くにあった耳かきをお母さんの耳に突っ込んで、鼓膜を破ったというものです。これは、大人の行為を真似したものと思いますが、場合によっては、大変なことになります。

 

非常に大切なことですが、耳かきや綿棒は子供の手の届かないところに保管することが重要です。


 

4歳の男の子です。左耳に綿棒を入れたまま布団の上で転んで鼓膜を破ったというものです。

 

 出血があり夜間、受診されましtが、幸い強い聴力低下は認めませんでした。自然閉鎖するのを待つ方針になりました。