鼻骨骨折の治療

  2ー3日経過後、腫れが引いた時に整復術を行います。受傷直後は、腫れが強く持ち上げにくいことと、形が戻ったかの評価もしにくいからです。

 可能であれば、以前の顔の写真をお持ちしていただくと、以前の鼻の形と比較ができます。

 

  局所麻酔でも整復できますが、子供さんや、痛みに弱い方は全身麻酔で行うことがあります。

 

 整復は、器具を鼻内に入れ、持ち上げたり、左右に骨を動かして整復します。麻酔時間を除いて2ー3分で整復します。

 その後、両側から骨を支えるようにガーゼ、スポンジをいれ、3ー4日そのままにしておきます(この間は鼻呼吸ができません)

 

 整復後も、3週間程度は激しい運動を避けられるようにしてください。スプリントというプロテクターをお鼻の表面につけて頂き、激しいスポーツをどうしてもしなくてはならない方は、顔面を広く強くカバーするフェイスマスクを補装具業者さんに作ってもらいます。

 

   受傷後、1週間以上経つと整復が難しくなります。早めに専門医(耳鼻科や形成外科)に受診していただく事が大切です。


鼻骨整復 熊本 くまモンファン 耳鼻咽喉科医

 外来での整復の様子です。できるだけ痛くないように、静脈注射と、局所麻酔を行います。頭をしっかり抑えて、表面を触りながら、鼻骨を持ち上げ整復します。

 痛みに弱い方、小さい子供さんは全身麻酔で行います。


  整復したあとに、鼻を守るためのガード(ネーザルスプリント)です。

 中に金属が入っており、鼻の形にあわせて、曲げて使います。貼り直しができるので、入浴時などは外します。


 横からとった、整復前と整復後のレントゲン写真です。整復後は、鼻骨の先端が持ち上がっています。


 粉砕骨折を起こしていたり、強い脱臼があるもの、時間が経ってしまったものは、充分な整復ができないこともあります。