以下の文章はあくまで一般論です。自己判断で終わらず、症状が続く場合は、必ず受診をされてください
舌は、歯と接触することによる刺激を受けたり、誤って舌の端を噛んでしまったり、あるいは熱いものを食べてやけどをしたり、刺激や傷を受けやすいところです。
タバコや度数の高いアルコールなど、舌にとって望ましくない刺激が、舌の腫瘍の原因になることもあります。
口の中は容易に触ることが出来ます。できもの(腫瘍)に気づいたときは、以下のようなことを気にしてみてください。
1 触ってみて硬くないか。ただれたようになっている場合、周辺に硬いところはないか。
2 痛みがあるか。特に触ってもいないのに痛みがないか
3 次第に大きくなっていっていないか
4 出血がないか
腫瘍の全てががんというわけではありませんが、上記に該当する様であれば、速やかな受診をされてください。
歯が舌にあたっていると慢性の刺激が加えられ、舌が赤くなりじくじくした感じになることがあります。痛みを伴うこともあります。舌の外側に、扁平苔癬という、赤や白っぱい線状もしくはレース状の変化をきたします。
あまり触らないようにして、硬い食べ物、刺激物をさけておくと数日で自然に治ることもあります。炎症が強い場合は、口の中用のステロイド軟膏を処方します。
これも上の写真と同様、中心がじくじくしていますが、周りが硬い部分があります。こういうものは悪性の可能性があります。
大事なのは、刺激を与えないようにして、4-5日たってもあまり良くならない場合、あるいは周りが硬いと感じたら、きちんと専門医に見ていただくことかと思います。
「舌の奥に何かできている」と心配されている方で多いのは舌扁桃です。これは正常の構造物です。
舌にも喉の奥の扁桃腺と同じような、扁桃組織があります。触るとざらっとした少し硬いぶつぶつが、舌の横の奥にあるのに気づきます。
口の中が不潔だったり、風邪の時など腫れて痛みを感じることがあります。痛みが強い場合は、治療として抗生剤や炎症を抑えるお薬を処方します。
但し、ぶつぶつというよりもう少し大きい硬い感じがするようだったり、痛みが長く続く場合、腫瘍の可能性があります。