6歳未満の小児の扁桃をとっても大丈夫か?
前にもお話したとおり、扁桃は子供さんにとっては大事な免疫力を担っている大事な臓器です。
扁桃の摘出は乳幼児期の子供さんにとっては感染症にかかりやすくなる可能性というデメリットがあります。
最近の報告でも、4歳から6歳の間に扁桃を取った患者さんの経過観察で、免疫に関係した抗体産生の減少を認めたとの報告があります。(Long-term impacts of tonsillectomy on children's immune functions: Masoud Radman他. 2020)
それだけに扁桃を取ることのメリットと、こうしたデメリットをくらべて、手術をするかしないかを決めています。
理論的には、免疫力の低下はあるかもしれないものの、実際、手術後に極端に感染症にかかりやすくなるということはないという、経験的印象を持っている先生も多いと思います。
但し、小児科や、耳鼻科の先生と納得の行く相談をされるのが大事かと思われます。
全身の免疫力が十分ついてくる、学校の高学年以上になれば、扁桃を取ることのデメリットはほとんどありません。