声帯ポリープの治療法 

 治療としてはまず発声指導を行います。力を入れないリラックスした発声をしていただきます。ステロイドの吸入なども行われます。


 こうしたいわゆる保存的治療で自然に縮小するケースもありますが、残念ながら変わらないこともよくあります。この場合手術ということになります。


  手術は顕微鏡下に行われ、全身麻酔行われることになります。しかし小さいポリープであれば外来手術で口の中から器具を使ったり、ファイバースコープを使って摘み取ることもできます。どの方法にしてもその後の声の安静つまり沈黙が必要です。


術後の声の安静

 術後もすぐ声がよくなるわけはありません。最初は極力声を出さない沈黙療法を5-7日程度行い、その後声帯に負担をかけない発声方法を身に着けていただくことが必要です。

 

  もっとも重要なのは手術前と同じ声の出し方や、生活習慣を続けているとまた再発してしまうということです。自分の喉の構造にあった無理のない声の出し方が大切です。つまり人それぞれにその人に最も合った声の質や高さがあるところに、大きい声や高い声、あるいはコブシを利かせるような無理な発声をすることが、この病気の原因だからです。

 もちろん、喫煙は声帯の炎症の原因となります。治療を機会に禁煙をされる必要があります。


手術時の写真です。(ファイバーと側が逆になります)右のポリープを切除したところです