以下の文章はあくまで一般論です。自己判断で終わらず、症状が続く場合は、必ず受診をされてください
舌や頬の粘膜をを噛んだり、硬いものを一気に食べると急に口の中に何かできてきたような気がすることはありませんか?
これは物理的な刺激によって粘膜の下に出血が起こり、血がたまった状態です。「血腫」といいます。触っているうちに潰れて中から血液がぴゅっと出てくることや、知らないうちに潰れてしまうこともあります。
出っ張ってしまうのでまたかんでしまうこともあります。なかなか消えない時は、病院で処置してもらうのもいいかと思います。
右は頬の粘膜にできた血腫です。
黒い変化が、変わらずにずっとあるようなものは下の血管腫や、悪性の病気としては悪性黒色腫等が考えられます。ずっとある口の中の黒いできものについては、きちんと診察を受けられてください。
「血管腫」という病気ですが、基本的には良性の腫瘍です。急にできるというより、小さいことからあることが多いようです。
一箇所だけでなく、他の場所にもできていたり、大きくなって誤ってかんでしまって出血をくりかえすこともあります。小さいものであれば経過を見ることもあります。
大きく下の奥のほうまで広がっていく「海綿状血管腫」があります。舌に出来た場合は、だんだん大きくなり、舌が回りにくくなりおしゃべりや、食事に影響が出ることがあります。また血管のなかに血の塊ができ、更に石のように硬くなって、血の巡りが悪くなり、一時的に腫れたり痛みが出てくることもあります。
レーザーをつかった手術や,液体窒素を使って組織を壊す冷凍凝固等色々な方法がありますが、再発し易いのが悩ましいところです。
先ほど申し上げたように、舌や歯茎にできる黒い腫瘍には悪性黒色腫があります。大変治療が難しい病気ですので、できるだけ早く発見しなくてはなりません。長く治らないものは自己判断せず、必ず早めの受診をお願い致します。