ピアスのトラブル 2/2

使っている時も注意が必要です

2.ピアスを使用中の金属アレルギー、異物反応

 穴を開けるときのトラブルより2や3のような使用中の時のピアスのトラブルの方が以外に多いかもしれません。

 金属アレルギーの体質であることを知らずにピアスをつける方もおられます。汗をかいたりすると金属の一部が溶出することもあり、また接触性のアレルギーにより皮膚症状がおこることがあります。もともと金属アレルギー体質の方もおられますし、ピアスを付けて初めて金属アレルギーを生じる(「感作される」ともいいます)方もおられます。


 金、銀、チタン、プラチナ、ステンレスなどは比較的金属アレルギーが少ないと言われますが、合金であったり、メッキ加工したものであると、混合物や、メッキが剥げた下の金属にアレルギー症状を起こすことがあります。皮膚表面が赤くなったり、痛みが出ます。

 この方は両側に2個づつピアスをつけておられました。耳が痛痒くなりジクジクしてきたため受診されました。ピアス孔の周りが両側とも赤くただれています。一部黄色い浸出液もみられます。感染と違い、両側また2個の穴とも周囲に炎症を起こしていることから金属アレルギーを生じていたものと思われました。


 こういう方はピアスをしないほうがいいのかもしれませんが、使い続けたい場合は材質の変更(できるだけ純度の高いもの)や金属以外のピアス(例えば耳に通す部分がセラミックで出来ているもの(リンク)など、いろいろ出てきています)にされる方がいいかと思います。  


またピアスを身体の中の細胞が異物と認識した場合、それを押し出そうという反応(異物反応)がおこることがあります。特に大きなピアスをしていると起こりやすい傾向もあります。もちろんピアスを押し出すことはできないのですが、持続的な炎症反応でピアス穴の周りに肉芽(にくげ)がわくこともあります。

 この方は男性の方ですが、ピアスの穴から耳たぶの後ろの方に大きな肉芽ができています。重いピアスをしていたのだと思われますが、最初小さかった肉芽がピアスを取ったあとも大きくなっていったものと思われます。

 このままでは困りますので、局所麻酔下に肉芽を切除しました。


3.ピアス使用中の感染

 ピアスに傷がついていたり、ピアスの変形などをそのまま使ったり、汚い手でピアス操作をしたり、小さいピアス穴に無理に太いピアスをはめたりすると、細菌が入って感染を起こします。ピアス穴を開けた直後同様、赤く腫れたり、固いしこりが出来たり、汚い膿が出てくることもあります。後遺症として汚い皮膚になったり、耳の変形を起こすこともあります。

 

この方はピアスからの感染を起こした例ですが、上の方の耳たぶの軟骨まで炎症が広がっており、耳介軟骨炎という状態になっています。


 耳介軟骨は炎症が悪化しやすく、また軟骨ですので骨と違い、炎症で壊死(腐ってしまうこと)を起こすこともあります。耳の形を変形させてしまう事があり注意が必要です

 ピアスはおしゃれとして女性や今では男性にも多く使用されていますが、変化があったときは早めに皮膚科や耳鼻咽喉科、耳鼻咽喉科への受診をおすすめします。