ピアスのトラブル 1/2

ピアスが原因で皮膚トラブル -時に耳たぶの皮膚が荒れたり、変形したりすることも

 女性にかぎらず男性でもピアスを開ける方多いですよね。

 ピアスを開けることはクリニックでもよく行われていますが、一般的な病院勤務の耳鼻咽喉科医にはそう多くありません。私の場合もむしろむしろピアスに関係したトラブルを診察した経験の方が多いです。


 現在学校検診に関わることはありませんが、以前高校生の学校検診でこんなにピアスを開けている(もちろんこっそり?)女の子が多いのかとびっくりした記憶があります。皮膚トラブルを起こしている子も1つの学校だけで複数見られたこともありました。


ピアストラブルの原因

 ピアスのトラブルは次の3点に分けられるかと思います。


1.ピアスの穴を開ける時(ピアッシング)の感染

2.ピアスを使用中の金属アレルギー、異物反応による皮膚病変

3.ピアスを使用中の感染

それぞれについてまとめてみました。



1.ピアッシング時の感染

 本来はピアッシングニードルピアッサーを用いて、医師がやるのがいいかと思います。身体に傷をつけるわけですから、本来は医療行為(美容医療といいますか)の一つだと思います。しかし実際は雑貨店やインターネット通販でも手に入れることもあり、ご自分で行う方も数多くいらっしゃいます。中には通常の針やピンを使って開ける方もまだまだおられます。

耳たぶの感染のこわい点

 多くは耳朶(じだ 耳たぶ)に穴を開けますが、ここから細菌が入って感染を起こすと、内部の柔らかい脂肪組織に炎症を容易に起こしてしまいます。炎症を起こした場合、ピアスの穴の変形や閉鎖のみならず、耳たぶに硬いしこりが出来たりすることがあります。炎症が進むと耳の形を作っている軟骨に炎症が及び、耳の形が変形してしまう可能性すらあります。

 ピアッシングは清潔操作で行うべき行為です。ただ一般に雑貨店に売っている値段の安いピアッサーは滅菌も十分されていないものもあることも注意が必要かと思います。

 

 また汚い手でピアス穴を触ったり、汗をかいたり、化粧の刺激など炎症をおこす原因はいくつでもあります。ピアス穴の内部のトンネルが上皮化してきれいなピアス穴になるまでは1ヶ月以上かかります。この間は常に感染のリスクが有ります。

 

ファーストピアスにも注意

 ピアッシング直後は傷がまだ生々しいトンネルが耳朶にできている状態です。ここに不潔なファーストピアスをはめたり、金属アレルギーがあるのを知らず、金属製ピアスをつけてしまうと、感染やアレルギー症状が起こります。値段の安いピアッサーに付属しているファーストピアスにも材質が悪く、金属アレルギーを起こしてしまうものもあります。できれば24金やステンレス、シリコン製などがいいと言われます。

 

 ピアスを開ける際はいわゆるファーストピアスについても十分に注意する必要があります。

 

ピアスのトラブル 2/2 につづく(炎症の強い例をご紹介します)