ダニに対する舌下免疫療法

平成27年秋からダニの舌下免疫療法がはじまりました

 舌下免疫療法は、スギ花粉症にに続き、ダニアレルギーに対する治療が始まっています。

 アレルギー性鼻炎の原因としてもっとも多いダニへの治療が始まったことは福音と言えます。

 別項でも書いていますが、今までの免疫療法(減感作療法)は皮下注射で、頻回の病院が必要であったため、忙しい社会人の方が受けにくいところがありました。

 舌下免疫療法は、家庭での治療が中心で、病院の頻度が少ないため、こうした患者さんにとって、ハードルが低くなる事でもあります。


2つの会社からお薬が出ます

 先ほど書いたように、今回認可されたダニの経口減感作薬は2つの会社から発売されます。液体を舌の裏に含むスギの舌下免疫療法と違い、錠剤を舌の裏に含む方法は同じですが、同じ製品ではありません。治療のスケジュールも異なります。
 製品に含まれるダニのエキス量に違いがあります。エキスが多ければ良いというわけでもありません。実際の治療効果が、このエキス量の差で違いが出るかはまだ不明です。今後年数を重ねるにつれ、明らかになってくるかもしれません。


対象

 対象年齢は5歳以上方になります。平成30年春から、それまで12歳以上であった対象年齢が引き下げられました。

 もちろん、アレルギー検査を行って、ダニに対するアレルギーがあるということははっきりさせておく必要があります。


 膠原病やリウマチでステロイドや免疫抑制剤を用いている方、喘息がある方、がんの治療を受けておられる方インデラルなどの一部の高血圧のお薬を飲んでいる方は、使用前にご相談が必要です。


 なおこの治療は、アレルギー性鼻炎に対して行われ、喘息やアトピー性皮膚炎の治療などには的しません。

実際の方法

 片方の会社の治療のやり方を例として簡単にまとめます。


 お薬は前に書いたように、錠剤になります。
 3日間ダニエキスの量を増やしながら(100単位→200単位→300単位)、維持量(300単位)をその後は服用します。その後は同じ容量(300単位)でお薬を服用します。


 免疫療法の治療期間はきちんとした決まりはありません。一般的には2-3年程度の治療が推奨されています。
 
 1日1回の服用時は、2分間舌の下に錠剤をくわえ、その後唾液を飲み込みます。5分間はつばを飲んだり食べたりすることを控える必要があります。副作用の出現を抑えるため服用後は2時間程度は激しい運動を控えていただきます。

 

副作用について

 特に初めての服用時に、アレルギー反応が出ることがあります。最も可能性が高いのは、口の中や舌の粘膜が腫れることです。

 可能性が低いものの全身的なショック(血圧低下、蕁麻疹、喘息など)が出ることもあります。初めて飲む場合は病院内で服用し、30分程度経過観察を行う。必要があります。
 ご自宅で飲む場合、口の中の傷や虫歯で抜歯した時などは使用を中止する必要があります。

 口や耳の痒み、口やのどの違和感、むかつきや胃腸症状、喘息のようなせきが出るときもありますので、その場合はお休みの上、主治医への相談が必要です。


 スギ花粉症の舌下免疫療法でも似たような副作用が見られます。しかしダニの治療で用いる薬剤のほうが、エキス量がスギより多いため、副作用もスギよりは出やすいのではないかと言われる事もあります。


 副作用が起こった際は、事前に渡される緊急連絡先への相談も必要となります。事前にこの点も医師に確認しておくことが大切です。