心因性難聴 -聞こえているのに聞こえない?

心因性難聴とは

 急に子供さんが耳が聴こえないと訴えられることがあります。急に聞こえが悪くなる病期には突発性難聴という病気があります。子供さんにも突発性難聴は起こります。ただし、注意しなければならないのは、意外に心因性難聴が多く見られるということです。また大人の方でも女性に時に見られます。
 
 心因性難聴は機能性難聴の中の一つです。機能性難聴は以下の2つに分けられます。
 1.詐聴(さちょう)
  聞こえているのに聞こえていないふりをすることです。その目的はいろいろありますが、わざと検査でも(聞こえたという)ボタンを押さない、意識的に聞こえないふりをすることです。


 2.心因性難聴
  これは聞こえているのに本人は聞こえていないように感じるということです。わざと聞こえてないふりをする詐聴と違い、本当に聞こえていません。ストレスなどが原因でおこります。今回お話するのもこちらになります。

 

どうして起こる?

 音は鼓膜を通って耳小骨によって内耳に伝えられ、聴神経を経て、脳の中の、音を感じる聴覚野というところにに刺激として達します。ここまでに異常があれば、いわゆる病気としての内耳性の難聴になります。

 聴覚野から大脳皮質に刺激が伝わり、音の理解をしているのですが、この段階で何らかの異常が起こっているものと考えられています。


 異常とはいえ、腫瘍や脳梗塞、出血などCTなどの画像検査などでわかるものは何もありません。音の理解ができないことについてはよくわかっていないのですがストレスなど心理的な要素が、大脳皮質に影響を与えているという説もあります。
 

発症しやすい人は?

 この病気は明らかに女性と、子供さん(小学生から高校生)に多いと言えます。時期的に5月から6月に多い傾向があります。


 おそらく、新年度になって職場環境や、学校生活に変化があり、そのストレスが強く働くようになるのだと考えられます。子供さんでも幼稚園児などにはそう多くありません。

 

 女性が職場で責任あるお仕事につくことが多くなっているせいか、30歳代の女性を中心に増えてきている印象があります。


症状

 突発性難聴などと同様に、急に他方の耳が聞こえなくなります。両側聞こえにくくなることも時にあります。耳鳴などの症状が伴うことがあります。時には眩暈も起こりますが、内耳の病気とは違い、明らかな回転性の眩暈は診察では観察されません。


 子供さんの場合、症状が出る以前に原因不明の腹痛や、頭痛、時には視力低下(機能性視力障害)が起こっていることがあります。

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